国際収支発展段階説
<未成熟債権国から成熟債権国へ>
日本に覇権!?
その覇権を述べる前に、国家の国際収支発展段階説についての話をしましょう。
貿易収支 経常収支 資本収支 対外純資産残高
第1段階 未成熟債務国 赤字 赤字 黒字 マイナス
第2段階 成熟債務国 黒字 赤字 黒字 マイナス
第3段階 債務返済国 黒字 黒字 赤字 マイナス
第4段階 未成熟債権国 黒字 黒字 赤字 プラス
第5段階 成熟債権国 赤字 黒字 赤字 プラス
第6段階 債権取崩国 赤字 赤字 黒字 プラス
上記の表は、資本主義経済において国が発展する段階を、国際収支の状況で説明
したものです。
第1段階では、工業化を進めるため外国資本を取り入れ(資本収支・黒字)、生
産を開始し工業製品輸出を行い始めたばかりですから、輸出を輸入が上回り貿易収
支は赤字で、経常収支も赤字です。対外純資産も外国資本の取り入れが主ですから
マイナスです。この状態を未成熟債務国といいます。
次の第2段階では、工業製品輸出が軌道に乗り始め輸出が輸入を上回るようにな
ります。そこで貿易収支が黒字化しますが、まだ経常収支は赤字です。この段階を
成熟債務国といいます。
貿易による黒字を中心として経常収支が黒字化してくる第3段階では、経常収支
の黒字から債務(外国資本)の返済を始めます。この段階を債務返済国といいます。
債務を完済した段階が第4段階です。貿易収支、経常収支の黒字が続き、対外純
資産がプラスになり、積み上がり始めます。この段階を未成熟債権国といいます。
日本がこの段階にあたり、わが世の春を迎えた時代といえます。
しかし、そうした天下は永遠には続かず、やがて周辺国の工業化の進展により貿
易収支は赤字となってきますが、これまで積上げてきた対外純資産からの利子、配
当収入による所得収支の黒字で貿易収支の赤字を埋め、尚経常収支は辛うじて黒字
を維持します、この第5段階を成熟債権国といいます。
そして最後には、貿易、経常収支ともに赤字となり、過去積上げた資産を取り崩
して維持する第6段階が、債権取崩国といいます。
人間の人生に合わせて簡単に表現すると、第1段階である未成熟債務国は、工業
国として生まれたばかりからヨチヨチ歩き幼年期で、第2段階である成熟債務国は、
バイトを始めたり、就職したばかりの若者という時期。
第3段階である債務返済期は、仕事をして得たお金で子供時代の借金を返してい
る20代の若者といったところ。第4段階である未成熟債権国は、まさに油の乗り
切った働き盛りで、老後に備えて貯蓄をしている30代半ばから40代でしょうか。
第5段階の成熟債権国は、一度定年を向かえ第二就職をしつつ、年金をもらって
いるような状態。そして、最後の第6段階の債務取崩国は、完全にリタイアして、
年金だけでは生活できず、これまで貯めた資産を少しずつ取り崩しながら生活して
いる老人の段階と言えます。
国として最盛期を迎える時代は未成熟債権国の段階で、それが成熟してくるとだ
んだん末期が近づくと考えられます。したがって、日本は現在の元気な内に、いか
に後年のことを考えておくことができるかが、子孫のために大事なことになってき
ます。個人でいうと、30代半ばから40代にかけての働き盛りの時期に、いかに
老後に備えるかといったところでしょうか。
日本に覇権!?
その覇権を述べる前に、国家の国際収支発展段階説についての話をしましょう。
貿易収支 経常収支 資本収支 対外純資産残高
第1段階 未成熟債務国 赤字 赤字 黒字 マイナス
第2段階 成熟債務国 黒字 赤字 黒字 マイナス
第3段階 債務返済国 黒字 黒字 赤字 マイナス
第4段階 未成熟債権国 黒字 黒字 赤字 プラス
第5段階 成熟債権国 赤字 黒字 赤字 プラス
第6段階 債権取崩国 赤字 赤字 黒字 プラス
上記の表は、資本主義経済において国が発展する段階を、国際収支の状況で説明
したものです。
第1段階では、工業化を進めるため外国資本を取り入れ(資本収支・黒字)、生
産を開始し工業製品輸出を行い始めたばかりですから、輸出を輸入が上回り貿易収
支は赤字で、経常収支も赤字です。対外純資産も外国資本の取り入れが主ですから
マイナスです。この状態を未成熟債務国といいます。
次の第2段階では、工業製品輸出が軌道に乗り始め輸出が輸入を上回るようにな
ります。そこで貿易収支が黒字化しますが、まだ経常収支は赤字です。この段階を
成熟債務国といいます。
貿易による黒字を中心として経常収支が黒字化してくる第3段階では、経常収支
の黒字から債務(外国資本)の返済を始めます。この段階を債務返済国といいます。
債務を完済した段階が第4段階です。貿易収支、経常収支の黒字が続き、対外純
資産がプラスになり、積み上がり始めます。この段階を未成熟債権国といいます。
日本がこの段階にあたり、わが世の春を迎えた時代といえます。
しかし、そうした天下は永遠には続かず、やがて周辺国の工業化の進展により貿
易収支は赤字となってきますが、これまで積上げてきた対外純資産からの利子、配
当収入による所得収支の黒字で貿易収支の赤字を埋め、尚経常収支は辛うじて黒字
を維持します、この第5段階を成熟債権国といいます。
そして最後には、貿易、経常収支ともに赤字となり、過去積上げた資産を取り崩
して維持する第6段階が、債権取崩国といいます。
人間の人生に合わせて簡単に表現すると、第1段階である未成熟債務国は、工業
国として生まれたばかりからヨチヨチ歩き幼年期で、第2段階である成熟債務国は、
バイトを始めたり、就職したばかりの若者という時期。
第3段階である債務返済期は、仕事をして得たお金で子供時代の借金を返してい
る20代の若者といったところ。第4段階である未成熟債権国は、まさに油の乗り
切った働き盛りで、老後に備えて貯蓄をしている30代半ばから40代でしょうか。
第5段階の成熟債権国は、一度定年を向かえ第二就職をしつつ、年金をもらって
いるような状態。そして、最後の第6段階の債務取崩国は、完全にリタイアして、
年金だけでは生活できず、これまで貯めた資産を少しずつ取り崩しながら生活して
いる老人の段階と言えます。
国として最盛期を迎える時代は未成熟債権国の段階で、それが成熟してくるとだ
んだん末期が近づくと考えられます。したがって、日本は現在の元気な内に、いか
に後年のことを考えておくことができるかが、子孫のために大事なことになってき
ます。個人でいうと、30代半ばから40代にかけての働き盛りの時期に、いかに
老後に備えるかといったところでしょうか。
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