2007年7月9日月曜日

(7)パーペチュアル・トラベラー

世界中を自由に住む場所を選んで生きていく人のことを、
私はパーペチュアル・トラベラーと呼びます。


 これは、いわゆるPTパーマネント・トラベラー)と
似た概念ではありますが、ちょっと違います。いわゆる
PTは、節税を目的として一定の場所に住居を持たない
さすらいの人たちです。


 PTは、Permanent Traveller(終身旅行者)、
Perpetual Tourist(永遠の観光者)、Passing Through(通過)、
Parked Temporarily(一時滞在)といった言葉の頭文字を取った
ものです。


 こうした言葉から察せられるでしょうが、PTはどこの
国の居住者にもならず、つまりどこの国に対しても「非居住者」
でいることによって、税金を払う義務から逃れたり、税を
軽減させることができる
スキームなのです。


 「非居住者」とは何かというと、日本を例にすると、
所得税法上の「日本の非居住者」のことを指します。所得
税法上の「日本の非居住者」とは、「居住者以外の個人」
と定義されています。では「居住者」とは何かというと、
日本国内に住所を持ち、国内に一年以上居住している人と
なっています。


 簡単に言ってしまえば、日本国内に住所をもたず、一年
以上滞在していなければ「日本の非居住者」になれるとい
うことですが、もし真剣に節税を考える場合はよくよく調
査した上で実行しないと、後で痛い目に遭います。税務当
局の、裁量行政の網の目をかいくぐるには、専門家に相談
することをお勧めいたします。


 話を戻しますと、私の言うパーペチュアル・トラベラーは、
結果的にそうしたメリットを享受することはありますが、
主目的は「自由に生きる」ということなのです。前節で4
カ国に住む友人は節税のために住む国を変えているわけで
はなく、自分が暮らしやすいように暮らした結果として4
ヶ国を渡り歩いているのです。ですから、後日談になりま
すが、彼はオーストラリアから追徴課税を受けたといいま
す。要は、彼は脱税や節税を目論んだわけではなく、好き
な時に、好きな場所で暮らしていただけで、制度をしっか
り勉強していなかったのでした(笑)


 ヒト、モノ、カネの移動が自由化されたグローバル時代に、
日本に閉じこもっているのはもったいないと思いませんか?
インターネットも普及し、テレビ電話が携帯でもできます。
必ずしもビジネスを行う場所の近くにいる必要が減ってきた
のです。


 そういうことをいうと、「外国語(英語)ができない」とか、
「海外に住めるか不安」といった声もよく聞きます。


 「自由人」はそういう発想はしません。英語ができないなら、
英語の勉強を始めればいいと考えます。完全に話せるようにな
るまで待つ必要もありません。ある程度の基礎ができたら、後
は現地で生の英語で学べばいいではないですか。今までの英語
の勉強とは違います。目的意識が違うのですから。「自由人」
の中には、常に通訳を付けてしまえばいいと考える人もいるで
しょう。住むということだけなら、それでも充分です。


 海外に住めるか不安ということであれば、まず“知る”こと
です。色々な国に行って実際に滞在してみればいいのです。最
初は数週間の旅行から始めて、気に入った所があれば長期滞在
をしてみるのです。


 サラリーマンだからできない!


 そんなことはありません。もちろんすぐに自由に海外に住む
ということは物理的に不可能でしょう。でも、準備はできます。
外国語を修得する、海外情報を集める、住んでみたいところを
休暇で廻ってみるなど色々あります。


 最も重要な準備は、海外で暮らせるマネーフローを作ること
です。資産運用による収入で暮らすなら、元銭を作ることと
おカネのIQを高め、元銭を守り増やす知識を高めることでし
ょう。ビジネス収入で暮らすならば、世界中どこでも通用する
スキルをマスターするか、世界中のどこにいても日本でのビジ
ネスができるシステムを作り上げるための準備です。


 ビジネスオーナーであれば一番簡単です。オーナーという意
味は、ビジネスそのものは他の人にほとんど任せ、自分は要所
要所をチェックすればいい立場です。それに対して自分がビジ
ネスを直接しなければならない場合は、海外にいてもビジネス
がほとんど行えるような取引関係を構築することです。


 自由に海外に暮らすとしても、ただ一人でポツンといても仕方
ありません。行く先々でのコミュニティに溶け込むことも大事です。
どこへ行っても良好な人間関係を作ることができる人間力も重要
になってきます。


 自由に世界に暮らすとしても、子供の教育の問題があるとよく
言われます。それって、6・3・3・4制の学校教育制度に沿わ
ないという問題なのでしょう。それとも東大を中心とした一流大
学に入れたいので受験に不利になるという問題なのでしょうか。


 自分の子供の時代には、もう学歴はそんなに必要がないと思っ
ています。確かに私自身の経験で学歴が使えた部分はあります。
でも、人生の中の重要性から考えるとほんのちょっとの便益しか
なかったと思います。学歴が必要なのは、あまり能力がない人た
ちになっていくのではないでしょうか。


 それよりも大事なことは、子供に色々な経験をさせてあげるこ
とだと思います。私自身これから、年の4分の1から3分の1程
度は海外で生活していくつもりですが、できるだけ子供を連れて
行きたいと考えています。学校の勉強が遅れそうなら、海外で家
庭教師をつけてもいいと思っています。勉強よりも海外での様々
な経験の方が、彼の人生で大きく役立つと確信しています。

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