2013年10月22日火曜日

投資力が必要になってきた

1.「稼ぎ力」だけで、ライフデザインを実現できるか?

(写真は、ドバイモール入り口付近)

  お金を稼ぐのは、何のためでしょうか?  まずは、生きるため、日々の生活を営むためということが思い浮かぶでしょう。 次のステップとして、より良い生活を実現することを志向しますよね。そして、 それが人生ずっと続けられることを望むでしょう。

 つまり理想としては、自分のライフデザイン-生きたい生き方を実現できるよ うに稼ぎたいと考えることでしょう。

 しかし、現状、ライフデザインを考えられている人すら少ないのではないかと 思います。日々の生活に追われ、生きるのが精一杯になっているのが実情ではな いでしょうか?  とは言え、過去を見ても、ライフデザインを考え、それを実現する生き方を経 済的に実現できた時代があったかというと、そうでもなかったのです。

 現代で日本が経済的に最も輝いていた高度成長期からバブル崩壊までの時代で も、定年までは住宅ローンを抱え、子供たちの学費に汲々とした生活を送ってき て、定年と同時に退職金で住宅ローンを完済し、わずかに残った貯蓄と年金で老 後を暮らす、というのが一般的です。

 それでも今、年金生活を送っている人は恵まれています。持ち家があり、十分 とはいえないけれどある程度の年金あり、老後で第2の人生と歩むことが出来る からです。

 しかし、若い人も含め、これから定年を迎える人は、国家財政の悪化状況を考 えれば、老後を年金で生活するということは難しくなっています。

 こんな状況ですから、自分のための生き方を考える余裕などなく、日々の生活 のため、将来不安でこころが一杯になっても仕方がないことかもしれません。

 一方、個人金融資産は1540兆円を超える金額となっており、そのお金が老 人に偏在しているとはいえ、世界から見れば日本人全体としてはとてもお金持ち なのです。

 私たち日本人は経済的にとても豊かな社会に暮らしており、衣食は足りていま す。衣食が足りていれば、マズローの欲求五段階説を持ち出すまでもなく、自己 実現の欲求が高まり、理想の人生を歩みたいという想いも強くなってきています。

 私は、是非、一人一人が理想の人生、ライフデザインを実現していただきたい と切に願っています。

 ですから、まずライフデザイン、あなたがどのように生きたいかということを 真剣に考えていただきたいと思います。

 あなたがあなたらしくあるための生き方とはどんなものなのか、そしてそれは 具体的にどんな生活を送ることなのかということを考えてください。

 それを考えたら、あとは実行するだけです。

 とはいえ、その理想の生活をするためには、経済的な根拠が必要になります。 それをどのように獲得するかということも考えなくてはなりません。

 働いてお金を稼ぐという方法がほとんどの人にとっての唯一の手段と思われる かもしれません。  ここで働いてお金を稼ぐ能力を「稼ぎ力」といいましょう。

 残念ながら、この「稼ぎ力」というものが、日本ではどんどん衰えてきていま す。これは日本全体の経済成長がこの20年間伸び悩んでいることでもわかりま す。経済のパイ全体が増えない中、個々人はパイの奪い合いとなっており、ある 人が多く受け取れば、その分だけ他の人の取り分が減るという悲しい構造となっ ているのです。

 つまり、「稼ぎ力」の衰退は、日本人の個々の能力が衰えているから起きてい るというよりも、日本の社会システムが既に経済成長するシステムになっていな いということに起因しているのです。  ですから、この「稼ぎ力」によって、皆が皆、今以上の生活やライフデザイン を実現するということは難しくなっているのです。

 
 
 本稿は、拙著「お金は週末に殖やしなさい」の一節。