こころの時代

本当に欲しいと思われる、感情に訴えかけるモノとして次に思い浮かぶモノは、こころに訴えかけるモノでしょう。それは、本、映画や音楽を通して、コンテンツの中にあります。

 既に、ほとんどの平均的な日本人にとっては、物質的なものは満たされてしまっているのではないでしょうか。少なくても生きていくのに、何の不便も感じないで暮らしているでしょう。経済的に豊かな国では、浮浪者が増えます。なぜなら、浮浪者となっても暮らせていけてしまうほどのものが、無造作に捨てられているからです。

 車を所有していても、高級車でなければ満足できないという人も、中にはいるでしょう。高級車を手に入れるということをモチベーションに変えて、せっせとがんばるのはいいでしょう。でも、この狭く、交通渋滞の激しい日本(都市)で、一人高級車を乗り回しても、宝の持ち腐れです。まずはインフラが整わなければ、高級車を持つ意味など無いでしょう。

 年収300万円時代となったら大変だ、と考える方もおられるでしょう。でも、必需品という観点からは何の心配も要りません。なぜなら、近隣の低賃金労働の国から安価な商品が大量に入ってきます。また、年収300万円で雇用できるのですから、日本企業も安価な製品を生産し、販売できるのです。

 物質的なモノへの需要は、本当に価値のある高価なモノへと集中するでしょう。高価な調度品や芸術的なものなどが考えられます。

 そうすると、一般の人々は何を求めるでしょうか。少ない収入ながら、必需品は安く手に入れ無駄なものを買わずに、残ったお金はどこにいくでしょうか。大半は貯蓄に向かうでしょう。でも、人生を豊かに暮らしたいとなると、やはり、こころ豊かにしてくれるモノを購入するのではないでしょうか。

 「こころの平安」を与えてくれるもの、ワクワクする人生を生きる方法・ノウハウ、鬱的な気持ちから解放してくれるもの、癒しを与えてくれるもの、豊かな人生を構築する方法など、ノウハウや考え方を取得できるコンテンツに向かうでしょう。

 こうしたコンテンツを創りだす作家や著作家、脚本家、音楽家や、それを伝達するビジネス、例えばセミナー企画・運営、ヒーリングやカウンセリング、コーチングを行う人の需要が高まるでしょう。

 私も、「ライフスキル」という概念を創って、有意義に、豊かで幸せな人生を築くためのノウハウを、企業研修を通して伝えています。ライフスキルとは、文字通り、人生を生きるための技術のことですが、こうしたことをほんのちょっと意識しただけで、人生が変わっていくのです。ライフスキルを通して、人間的成長を続けることを願っています。

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